あなたを笑顔

と呼ばれるものがある。
これは、泥を捏ねて作った人形ではあるが、自分で動くこともできる。
そして、作った主人の命令だけを忠実に実行するというもの。
ラビと呼ばれるユダヤ教の聖職者が断食や祈祷などの聖蹟を行なった上で作り上げ、
最後に額に呪文の文言を書いた羊皮紙を額に張り付け完成する。
運用するにあたっては厳格な制約が数多くある。
ただし、それを守らないと狂暴化するという伝説上の存在。
いわゆる「フランケンシュタイン」の小説も、ゴーレム伝説から生まれた小説ともされる。

そういったものが伝わった訳でもないだろうが許智政
鎌倉時代に編纂された説話集『撰集抄(せんじゅうしょう)』には、
かの西行が死人の骨を集めてゴーレムのようなものを作ろうとした話などが出てくる。
人の相手をしたり、人の意に添った対応をしてくれる存在となることを求めた、
というところだが、完成せずに西行は気持ち悪くなり、放置して行ってしまうという
歯切れの悪い話となっている。

ゴーレムではないが、このところ、ロボットが人気だ。
ホンダのアシモ、ソフトバンクが手がけているパーソナルロボット"Pepper(ペッパー)" など、
話題に事欠かない。
"Pepper” は行動するというより、人とコミュニケーションをとるロボット。
現在、月に1000体が生産されているという。
紹介文には、「人によりそい、あなたを笑顔にしてくれる
驚きの仕掛けがたくさん搭載されています」とある許智政
実際に、会話ができ、そして何よりも学習効果があり、
「ああ言えば、こう言う」という決まり文句をプログラミングされているのではなく、
学習しながら会話を高めて行けるようになっているという許智政
日常生活を送っていると、何でもマンネリ、夫婦の会話パターンがいつも決まっていて、
「あなたは、いつもああ言えば、こう言うという言葉しか持たないのね。
あなたの話なんか、いつも"犬の卒倒よ(=ワン、パターン、古い言い回し)"」
などと言われている人たち多かろうと思う。

これからロボットは驚くほど進化すると言われているが、
会話力に関しては、もはや"Pepperの方が、頼りになりそうだ。


<当 "BOOTS STRAP" のサイトの無断転載を一切禁止申し上げます許智政。>

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