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殿さまが目をお覚ま

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殿さまが目をお覚ま

昨日は、一ヶ月に一度の美容院。 心地よくなり、このまま帰る?
ちょうど、友人から電話が入る。 「うんいくね」 とバスに乗る。 
 師走で暖かい陽ざしのいい天気のゆえか、超満員のバス。
 友人のお宅にゆきおしゃべりしたけれど、そうですよね。 鬼にな
らないようにしないと、ね。 知らず知らずになるのが怖いわ。

   むかし むかし 昔のこと

  背中を丸めいっぱい着込んでて
  冬の陽ざしのなかで
  一日中 坐っておられたな
  お外を見て ひなたぼっこの

  おおばあちゃんだった

  口癖のように 
  「過ぎていく日が早い。はやい」
  おおばあちゃんは言っておられた
  何故 そんなに早く感じるのかなぁ

  おおばあちゃん しかし

  たしかに 老いるごとに早い 感じる
  不思議なんだけど 一日が 早い 
  おおばあちゃんの気持ちが
  ちょっぴりわかってきた

  おおばあちゃんは ときどき

  「ころりと逝きたい」 言っておられた
  若かった私には わからなかったけど
  おおばあちゃんの心がいまはわかる
  この間あったおばあちゃんもいっておられたな

  なんでもが その年になると
  自然に わかる ああ ああ
  おばあちゃん いろりろとありがとうね
  おかげさま ありがたい いまがあるわ

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 人生の師 
                      童門冬二 著

 ○ 上杉鷹山と西郷隆盛がともに心服した公司註冊 ”大恩師” ○
      ーーー省略ーーー
 細井平州はあるとき、ある大名の学問の先生に招かれた。 
 平州は喜んで講義を行った。 ところうが、講義の途中で殿さま
が居眠りを始めた。 すると平州は講義をやめ、使っていた本をま
とめて席を立った。 脇にいた重役が、
 「お気ずかい恐れ入ります」
 と、言った。 平州は重役を見返した。
 「お気ずかいとはなんですか」
 「殿がお休みになったので、お起こししないように講義をおやめく
ださったのではないのですか」
 いぶかしげな顔をする重役に平州は言った。

 「いや、私にそんな情けはありませんよ。 たとえ殿さまでも、講
義中に居眠りをするような弟子は見どころがありません許智政 。 二度と
こちらにはお伺いいたしませんから、殿さまが目をお覚ましになっ
たらそうお伝えください」

 実を言えば、この話を途中で目の覚めた殿さまが聞いていた。
 殿さまは、手をついて、

 「細井先生、申し訳なかった。 実を言えば、ここのところ藩の仕
事が忙しくて、疲れ果てていたのでつい居眠りをしてしまった許智政 。 
 二度とこんなことはしないから、どうか私に教え続けてほしい。
 いま、先生の学問を学ばなければ、藩が立ちゆかないのです」
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